Q7.どの位で大人になるのかな?


 A7. 乳牛の寿命はハッキリと分かりません。それは野生として家畜が存在しているわけではないし、また家畜として経済性の研究対象にはなっても、寿命を対象にする理由がないからです(良好な環境であれば30年以上の寿命はあると思われますが)。そのことから、家畜としての乳牛や肥育牛の寿命は、利用目的である経済性によって決める事になり、乳牛(ホルスタイン種)に限っていうと、5産程度をピークに生産性が低下していく事が分かっているので、6〜7産(生後8〜9年)が限度と思われます。しかし、現実的には高乳量を追求する事情や繋がれた状態での飼養環境もあって、飼養寿命は3〜4産(生後5〜6年)程度となっています。
さて、どの位で成牛(大人)となるのか・・・ですが、成牛(大人)をお乳を搾れる年齢とすると、大体、生後2年位になります。お乳を生産させるためには子供を産まさなければなりませんが、そのためには受胎(妊娠)が必要です。乳牛(ホルスタイン種)の妊娠期間は人間と同じ280日。乳牛として妊娠させる基準は概ね体重350kgとされており、月齢でいえばおおよそ生後15ケ月でその体重に達します。(性成熟の点に限定するともっと早いのですが、その後の成長に悪影響を与えない下限とされています。)従って15ケ月(受胎年齢)+280日(妊娠期間)≒24ケ月≒2年(体重520kg)が成牛年齢になります。ただ発育となると2才(初産分娩)以降4〜5才まで大きくなり、650kgから700kgの体重になります。



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